「坂出人工土地」
その名称だけはずいぶん前から知っていたし、
坂出には何度も足を運んでいたのに、
そこへと足を向けることはこれまで1度もありませんでした。

団地に興味があるという友達の誘いで、
ついにここを訪れる機会を得ることができました。

“坂出駅の北側に位置する
空中に人工的に作り出した土地の上に立つ団地”

事前に知っていたのはその程度の知識でした。
けれども探索はものすごく楽しく、そして興奮しました。
こんなに散歩が楽しい団地に出会ったのははじめてです。
しかもそれが市営住宅だというから驚きです。



建物は老朽化し傷んではいるけれども、
造作のデザインやディテールはかなり作り込まれてて、
きゅんきゅんしました。


そしてそこかしこで
ここに住む人たちの暮らしを営む気配が感じられました。

共有スペースで農作業にいそしむお年寄りや
熱心に愛車の手入れをする人や三輪車で遊ぶ子どももいて、
猫は気ままに散策し、よく吠える犬もいました。

南には讃岐富士が見え、北側には瀬戸大橋も一望できます。

坂出は塩田業で栄えた町。
かつてこの一帯は塩田業に従事する人々が多く住む
古い木造住宅が密集したエリアだったそう。

そこを更地にして空中に人工的に土地を作り出し、
1階部分に駐車場や飲食店などの商店が入るテナントを設け、
持ち上げられた人工土地の上に市営団地が建てられました。




設計は、広島の基町高層アパートの設計も担った大高正人氏。
コルビュジェの元で学んだ前川国男の設計事務所の出身だそう。

こういったちょっとした階段のデザインを見た時に
「フランスで見たコルビュジェ建築っぽい」って思ったのも、それゆえか。


広場には、このプロジェクトの指揮をとった市長の銅像が。
番正辰雄氏は行政側の人間として、
坂出人工土地の開発だけでなく、
瀬戸大橋の着工から開通まで関わり続けたそう。

1968年から1986年までと
約20年の月日をかけて完成した、坂出人工土地。

実際にこの空間を歩いて体験することで、
建築や土木の知識はさして持ち合わせていなくとも、
半世紀以上前の建築家や坂出の為政者たちの志の高さと熱量がものすごく伝わってきました。

かなり老朽化が進んでるけれども、
いい形で未来に残って欲しいと、強く思います。


I visited Sakaide Artificial Land with my friend.
Although I often visit Sakaide city,it is first time to visit there.

Sakaide Artificial Land was developed in 1960-80’s, as a high dense complex of commercial, theater and public housing.

I was so excited because it shows idea of Japanese modernism and “metabolism”.
The ground floor is for retail, restaurants and parking, second level which is the artificial land and above are for public housing.

There is a community life but buildings are getting partially deteriorated and residents seemed to be getting aged.

I hope this architecture will be passed down for generations in a more agreeable way.