今回の瀬戸内国際芸術祭2016の大きなテーマのひとつが「食」。
既存のアート作品に加え、生活文化の基本である「食」に注目し、食に焦点を当てた作品づくりや、瀬戸内の食材を生かした食の提供や情報発信などを行う「食プロジェクト」が行われています。
http://setouchi-artfest.jp/about/food.html

食いしん坊の3人がこれに乗っからないはずがありません。
ということで、華麗なる(?)旅の食い倒れ記録を綴っていきたいと思います。

島の旬の食材を使ったジェラートが食べられる「MINORI GELATO」へ。
小豆島の人気イタリアンレストラン「FURYU」と大阪のクリエイティブユニット「graf」による企画なのだそう。
お洒落にリノベートされた建物にはたくさんの人、そしてショーケースには美しい色のジェラートの数々。
目移りしつつ、私はピスタチオと無花果にしました。
無花果らしい甘酸っぱさと、濃厚なピスタチオの味わいで、さすがのクオリティでした。

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食べ終わるや否や、次の目的地へ大慌てで車を走らせます。
目指すは旧醤油会館裏の竹林に建てられた「竹の茶室」。

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にじり口のあるお茶室で、正座をしてのお茶会だったのでドキドキ。
亭主の方のざっくばらんなもてなしと、お茶の嗜みがある相席の女性が正客を勤めてくれたおかげで、程よい緊張感で久しぶりのお茶席の空気を楽しむことができました。
この茶室も瀬戸芸作品のひとつということもあって、外から茶室の中を覗いていく人たちもたくさんいて、さながら私たちも作品の一部になったかのような不思議な気分。

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お茶はオリーブ茶。
小豆島はオリーブの栽培が盛んな地域。
島で育ったオリーブの葉っぱを、島の工場で製茶してつくられたものだそうです。
近江八幡で汲んできた水で一服ずつていねいに淹れてくれました。

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そして楽しみにしていたのが、こちらのお菓子。
安納芋のきんつばを醤油でキャラメリゼした主菓子と島のドライフルーツのお干菓子。
主菓子はキャラメリゼのカリッとした歯ごたえの後に、安納芋そのものがもつ甘みと旨みを口いっぱいに感じることができる新鮮な味覚がとても印象的でした。
このお菓子を作ったのはこれまでに何度かお会いして、SNSなどで仲良くさせていただいているちほちゃん。
いつ会っても控えめだけど芯の強さを感じる彼女は、年下ながらも憧れと尊敬の気持ちを抱きつつ、こうしてゆるゆるとご縁がつながっていることをうれしく思っています。
今度はまたゆっくり会えるといいな。
とっても美味しかったです、ごちそうさま。

ふぅ。
お腹も心も大満足。
けれどもまだまだ食の旅は続きます。
倒れられません、食べ尽くすまでは!です。

次の目的地、坂手港にあるオリーブの木には実がたわわに実っていました。

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少し早い夕食は、『本からうまれる一皿〜壺井栄と庚申の夜〜』をいただきます。
小豆島出身の作家 壺井栄の作品に登場する食材を、小豆島出身のシェフが島のお母さんたちと一緒に再現した献立を楽しむという、素敵な会。
この日が最終日ということもあって、満席状態で賑わっていました。

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10月のお献立のテーマは「秋祭り」。
壺井栄の作品に登場する秋祭りの食事や《晴れの日》の食事を集め、作品にも描かれている小豆島の食産業を絡めて考えられたメニュー。

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小豆島の秋祭りには欠かせないという五目ずし。

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あつあつの炊きたての新米に、小豆島産の佃煮をたっぷりのせて。
炭水化物食べ過ぎとか、もうこの日は気にしません。
だって、おいしいんだもん。

食堂を見渡すと、アート目当ての観光客だけではなく、地元の家族連れやお母さんたちのグループもたくさん来ていて、とてもアットホームであたたかな雰囲気。
小豆島には大正時代まで庚申信仰という風習があり、「庚申の夜」には人々が集まって夜通し語り合っていたそうです。
島の友人知人たちの多くもこの「一皿の会」を毎月楽しみに通っていたようで、時代を超え、形を変えてその風習が受け継がれている光景がとても素敵でした。

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はちきれそうなお腹を抱えて外に出ると、雲の隙間から綺麗な夕焼けが見えました。
いい空、いい休日。

旅の記録は、あと少し続きます。