何度も見逃してきた「この世界の片隅に」を、ようやく観ることができました。

写真は、主人公のすずと夫の周作が初めて出会った相生橋。
2つの橋がT字に組み合わさったユニークな形は、
原爆投下の目標地点にされたと言われています。
左手前に写ってるビルの向こうには原爆ドームがあります。

広島市や呉市に隣接する東広島市に住んでいたことがあるので、
江波、草津、古江、灰ヶ峰といった耳馴染みのある地名や
丁寧に描かれてた見覚えのある風景にとても懐かしい気持ちになり、
ぐいぐいとストーリーに引き込まれていきました。

だからこそ、
そこでつつましく暮らしていた人々の日常にじわじわと戦争の影が忍びより、
多くのものを奪っていくのが、ものすごくリアルな感覚で迫ってきました。

そして、
「この世界の片隅に」というタイトル込められた
原作者や監督の思いに心を馳せてみました。

先の戦争から70年以上も経ったのに、
今でも世界のあちこちで同じようなことが起きているということ。
平和ボケして現在身近で起きていることに無関心でいることの恐ろしさや
同じような間違いを繰り返してしまう人間の愚かさ。
けれども、
どんな状況でも生きようともがく人間の健気で美しい姿。
いつの時代も、すべての命は等しく尊いものであるということ。

そういったことを、
この映画を通して改めて考えさせられました。

映画館でこの作品を観ることができてよかったと思うし、
また原作も読んでみたいと思いました。


2015年8月 相生橋上にて