北陸で“アートの街”といえば、
SANAAが設計した21世紀美術館のある金沢を思い浮かべる人が多いと思います。
私もそう思っているひとりでした。
けれども富山を訪れて感じたのは、
富山も金沢に負けずと劣らずアート散策が楽しめる街だということ。

ガラス美術館、富山県立美術館、樂翠亭美術館など
魅力的な美術館が富山市内にはいくつもあり、
その日の気分で行き先を決めることができるのは、
美術館巡りをするためだけに1週間滞在したパリでの感覚を思い出しました。

富山の旅2日目は、まず富山県水墨美術館へ向かいました。

この時催されていた企画展では
水墨画家の新井恵子さんが地元の子どもたちを対象に行ったワークショップで
子どもたちと一緒に作り上げた作品たちが展示されていました。
これまでの水墨画のイメージを覆すような
親しみやすくかつモノトーンでスタイリッシュな作品たち。

使う紙や墨、筆によって
さまざまな表情が出せるということ、
そしてとても自由な表現方法なのだということを知りました。

新井さんの作品で印象に残っているのは、藍の廃液をつかって描かれたもの。
よくみると、ほんのり藍の色を感じます。

常設展示展や富山出身の水墨画家 下保昭の作品も見応えがあって、
水墨画の魅力の一端をほんの少し感じることができました。

中庭の真ん中には大きなしだれ桜の木があって、
美術館のすぐ向こうにある神通川の土手沿いのソメイヨシノの桜並木を借景に、
春には見事な桜景色を楽しめるのだそう。


このお茶室は、数寄屋建築の第一人者であった中村外二棟梁が最晩年に手がけたもの。
中村外二も富山県出身なのだとか。


建物の外にある庭園は無料で誰でも通り抜けることができて、
地元の人が犬を連れて散策していた風景が印象に残っています。
美術館の中をこうやって通り抜けできるのは
21世紀美術館に似ているなと思いました。

富山県水墨美術館
http://www.pref.toyama.jp/branches/3044/3044.htm