寺島さんの運転する車は、
富山市内から東南方向へ走らせ、立山方面へと向かいます。
これまでの旅の間見ることができなかった立山連峰も、
雲の合間から顔をのぞかせています。

富山市の東側を流れる常願寺川の土手を走っていると、
あちらこちらに小さな林が見えます。

寺島さんにあれは何かと尋ねると
「屋敷林。富山の原風景だよ」
と教えてくれました。

屋敷林とは、読んで字のごとく屋敷の周りにある林のこと。
子孫が家を建てる時に建材にしたり、燃料にしたり、
家を風や雪から守る役割も果たしたそう。

近くで見ると、かなり高さがあります。
けれども、この頃は屋敷林の木を使って家をつくることも減り、
燃料として木を使う機会もなくなってきたため、
これらの木を伐ってしまう家も増えたのだとか。


ずっと見てても飽きることのない、美しい富山の原風景。
景観を守り育てるのは大変なこともたくさんあると思うけれど、
いつまでもこの景色が残りますように。
富山の旅で、とても心が惹かれた風景のひとつです。