富山では何を食べても飲んでも美味しかったのだけれども、
その理由は「水」にあると思います。

居酒屋の中嶋さんのところでチェイサーとして出してもらった水が
あまりに美味しくて驚きました。
「どこかの酒蔵の仕込み水ですか?」と尋ねたほど。
そしてそれは水道水で、中嶋さん曰く
「富山では売ってるミネラルウォーターより、水道水の方が美味しいんですよ」と。
“南アルプスの天然水”ならぬ”北アルプスの天然水”だから、なるほど納得です。

水は山で育まれるもの。
ただなんとなく壮大な立山連峰の景色に惹かれてやってきた、富山の旅。
その旅を振り返り、富山のことをもっと深く知ろうとすると
キーワードのひとつとして上がってくるのが「水」です。

寺島酒店の寺島さんが次に案内してくださったのが
常願寺川の両岸分水。
上流で取水された農業用水はここで
川の東側と西側それぞれへと流れるように分配されるのだそう。

立山連峰を背景に、ゴゴゴゴ…と音を立てながら
ものすごい勢いで水が流れてきます。

この分水場は「背割り方式」という造りをしていて、
渡してある流路を手前に流れた水は川の西側へ、
背割り部分から流れ落ちた水は川の東側へと流れるようになっているとのこと。

土木に関しては疎いので難しいことはよくわからないけれども、
これによって常願寺川の東側と西側に平等に用水が流れるようになったのだとか。

分水場の真後ろに見える三角にとんがった山は、
その形の通り「尖山」というそうです。

地元の人でもそう滅多に行かないようなところだけれども、
とても心に残る富山の風景のひとつとなりました。