信号待ちをしていた時、なんだか気になる佇まいの建物を見つけた。
味わいのある看板、鉄製の手摺のついた丸窓、室内に灯るあたたかなオレンジの灯り。
どうやら古い喫茶店のよう。

ナポレオン外観

何度も通ったことがある道だけど、これまで全く気づかなかった。
ほんの数十秒のできごとだったけど、なんだか気になって仕方がない。

後日またこの近くを通ることがあったので、お昼ごはんをこちらでいただくことにした。
ピロティになってる1階に車を停め、2階へと上がる。
扉を開くと、長い年月使い込まれてきたであろう木のテーブルや椅子、黒光りした梁や柱が目に入ってきた。

「当たり!」と心の中でつぶやく。
とても好みの古き良き喫茶店。
窓際の席に腰掛けると、‘観光通り’という名の大きな通りの往来がよく見える。

SDIM9503

サンドイッチやスパゲッテイィなどの喫茶店の王道的フードメニューも充実。
上品なマダムにオーダーを伝えると、しばらくしてカウンターの向こうからボウルで材料を混ぜる音が聞こえてきた。
注文を受けてからマスターがひとつひとつ手作りしている様子。

先客は2組。
商談中のサラリーマンと、学生風の若い男の子が1人。
イマドキのお洒落なカフェでは醸し出すことができない、落ち着いた雰囲気。
マダムに話を伺うと、今年でこの地に店を抱えて46年目なのだそう。
アーコールチェア風の椅子や、鉄製の真四角の照明器具も好きな感じだ。

照明

外の景色を眺めたり、新聞を読んだりしていたら、料理と珈琲が運ばれてきた。
サンドイッチとグラタンとサラダがプレートに盛られた「レディスセット」。
隣の席の男の子が食べていた、鉄板に乗せられた熱々のナポリタンもおいしそうだった。

サンドイッチ

次の予定までまだ少し時間があったので、
食後はゆっくり珈琲をすすりながら、持ってきた本でしばし読書タイム。
慌ただしい年度末、ホッと心が緩む時間を過ごすことができた。
「喫茶店は街の宿り木」と、昔どこかで見聞きした言葉を思い出した。

珈琲

自分の直感と嗅覚で
素敵なお気に入りのお店をみつけることができてうれしかった。
(食べログにも一切口コミが載ってなかった!)

また窓際から見える街路樹の新緑が綺麗な時に来てみたい。

ナポレオン
香川県高松市塩上町10-9
087-831-7894