Days in my life

タグ: 岐阜 (page 1 of 1)

天空の城「苗木城」

中津川の町並みを散策した後は、木曽川の川向こうにある苗木城へ。
苗木城は天然の巨岩を利用して石垣が構築された山城で、
その姿から「岐阜のマチュピチュ」「天空の城」とも呼ばれているそう。

実は、
中津川の中心地からスマホのナビで案内された道がとんでもなく細くうねった山道で、
ハンドル操作をひとつ間違えたらそのまま崖に落ちてしまいそうな恐怖心と戦いながらの
スリリングなドライブでした。

後からもらったガイドマップを見てみると、
どうやらそこは徒歩で登る登山道として紹介されている道。
車で行く場合は「苗木遠山史料館」をナビに登録すると良いそうです。
なんとなんと…。

「苗木遠山史料館」前に車を停めてしばらく歩くと、
巨岩とその上に積まれた石垣が見えてきます。


天守跡までの道のりは柵もないので、高所恐怖症の人にはこれまたスリリング。


息を切らしながら登る道中では、こんな素晴らしい風景も。


城を守り、天守を支えていた巨岩たち。
こんなところに城を築こうと思った、昔の人の発想にただただ感心します。


目指すはあの展望台の上まで!


展望台からは、さっきまでいた中津川の町並みが一望できます。
奥に見える高い山は恵那山。
それにしても見事な日本晴れ!
この風景を見ながら食べた栗きんとんは格別でした。
http://www.pecograph.com/note/?p=10635


帰路から見えた苗木城。
遠くから見てもカッコイイ城でした。

栗きんとんの町 中津川は
中山道の宿場町

せっかく栗の季節に岐阜に行くので
積年の夢だった栗きんとん発祥の地 中津川で栗きんとんの食べ比べをしたい。

そんな私の望みを叶えるべく、
岐阜の旅2日目は友達の住む各務原からひたすら東へ進路を取り
中津川へと車を走らせました。

走れども走れども、まわりは山。
岐阜県はとにかく広いです。

各務原から1時間半ほど下道を走って、ようやく中津川に到着。
ゆるゆると標高を上がってきたので、なんとなく空気が軽く感じます。

町でもらったパンフレットによると、標高は約230メートル。
徳島でいうと、眉山くらいの高さのところに町が拓けていることになります。
町の南側には中央アルプスの恵那山が綺麗に見えます。
そして南から北に向けて緩やかに傾斜しています。


中津川はかつて中山道の宿場町として栄えた町。

栗きんとんの名店、「すや」や「川上屋」もこの街道沿いにあります。
「すや」は新町と呼ばれる、駅からもほど近いエリアにありました。
「すや」を起点に西へとしばらく進むと、古い家屋が立ち並ぶ本町エリアに。


通り沿いには綺麗な小川が流れていました。


「川上屋」は本町エリアにありました。

駅に近い新町エリアよりも、古い建物が並ぶ本町エリアの方が少し賑わっていた印象です。


本町エリアには、こういった新しい感性で作られたお店もいくつかありました。

そして栗のシーズンとはいえ
「すや」も「川上屋」も思っていたより空いていて、
栗きんとんをはじめとした気になるお菓子をじっくり吟味することができたのが
ちょっと驚きでした。

「すや」や「川上屋」の栗きんとんといえば
四国に住んでいるとなかなか食べることができない幻のスイーツだと思っていたので。

両店でしっかり栗スイーツを買い込んで次の目的地へと向かいます。

モザイクタイルミュージアムへ

友達が岐阜に引っ越してから
「ぺこっちが岐阜に来たら、モザイクタイルミュージアムに行こう」
とずっと誘ってくれていた、多治見市モザイクタイルミュージアムへ。

今回の旅はほぼ彼女にお任せ。
この美術館のことも事前に何も調べず連れいってもらったため、
間近で建物を見てびっくり!!

この有機的なフォルムと、屋根に草の生えてる感じ。
設計はもしや…

受付でもらったリーフレットを見てみると、
やはり藤森照信さんの設計でした。

とにかく見ても、触れても、そこにいるだけで楽しくなる建築。


入場料を払ったあとは、階段で一気に4階まで昇ります。
登り窯をイメージして作られたという、この空間が圧巻!
壁も階段もすべて左官仕事で仕上げられているのです。


薄暗い階段を昇りきると、
床から天井までびっしりタイルに敷き詰められた明るい空間が
パッと目の前に広がります。



「こんなの昔あった!」と懐かしい気持ちになったり
「タイルってこんな使い方もあるんだ」という発見もあったり。
さまざまなタイルの表情に、童心がくすぐられます。

友達のおばあちゃんの家は昔こんなお風呂だったそう。
かわいい。

昔に作られた家はユニットバスとかシステムキッチンといった工業製品は少なくて、
現場で職人さんが手を動かして作るするのが当たり前だったことにも改めて気づきます。
今思うと、ものすごく手間暇かかってて贅沢だなと思います。



3階のギャラリーでは
わかりやすく整理された年表やたくさんのタイルの見本で
多治見のタイルの歴史が楽しく学べます。

企画展で紹介されていた、
大阪の堺筋本町交差点にある大阪商工信用金庫の新本店の
今井兼次がつくったモザイクタイルの不死鳥の壁画がとても気になりました。
建物の設計は安藤忠雄。
https://12102kentaro.at.webry.info/201711/article_1.html

年に何度か通る場所なのに、全然知りませんでした。
今度ここを通る時はじっくり観察してみようと思います。


2階はタイルを使ったインテリアのショールーム、
1階はミュージアムショップとワークショップもできるスペースがあって
老若男女たくさんの人で賑わっていました。

こじんまりとした美術館だけど、
とても見ごたえがあって無邪気に楽しめました。

そしてここを訪れてから、
町を歩いててもタイルにやたらと目が行くように。

知識が増えることで、
なんてことない町の風景にもむくむくと興味が湧いてきます。

建築も展示も、素晴らしい美術館でした。

県境にある城
犬山城

「各務原」
年賀状を書く時に見よう見まねで書き写すことはできても
読むことができなかった、友達の住む町へ。

各務原(かかみがはら)は、岐阜県南部の町。
木曽川を挟んだ向こう側は、愛知県の犬山市です。

県境の橋を渡るとき、ライトアップされた国宝の犬山城が見えました。


翌朝、高台にある友人の家の近所からも犬山城がきれいに見えました。

県が違えば、藩政時代は違う「藩」であっただろうに、
いわばよその「国」の城がこんなに近くに見えるのってどんな感じなんだろう?

気になって調べてみたら
徳川家のお膝元がある東海地方は幕府直轄領や旗本領だったエリアが多く、
この辺りも美濃国に属していたり、尾張藩になったりという歴史があったそう。

中山道の通る町なので人の行き来も多かっただろうし、
外様大名が治めていた島国四国の阿波藩とは
「 国境」に関する認識も違っていたのかもしれないな。

しかし、隣の県の城がこんな近くに見えるなんて、
ものすごく不思議な感じがしました。

調べているときにみつけた
子ども向けに書かれたこの資料もおもしろかったです。

濃尾平野の農業を守れ
http://www.maff.go.jp/tokai/noson/shinnobi/kids/
尾張の国と美濃の国の水にまつわる攻防戦がわかりやすく書かれています

若いときと違って
有名な観光地に行ってすごい景色を見たり、
お洒落でイケテル場所に行ったりすることよりも、
こうやってじんわりとその土地の風土や文化を感じれる景色を発見することが
旅の楽しみであり、喜びになってきました。

でも、今回は遠くだけから眺めるだけだった犬山城も、いつかちゃんと訪れてみたいです。